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ソムリエ米津のワインのすすめ~ブドウ畑でつかまえて~【番外編・ある日のソムリエ】

2017.06.22

先日、シェフ塚原の新作パスタの試食をしながら合わせるワインを考えていたときのソムリエ的な思考をそのままブログにしてみます(´∀`)

・瀬戸内産アオサ海苔と小柱のクリームソース フェトチーニ
 

 

まず、アオサ海苔×小柱、これはやっぱり海のワイン(※1)やね
磯の香り、いい感じ◎
とりあえず無難にヴェルディキオ(※2)行ってみよ♪

 

…ヴェルディキオやとワインがすっきり過ぎて、クリームソースに負けてる。。

 

ジビッボ(※3)あったな、あれどうなんやろ。
香りにだいぶ厚みあるし、いけるかも♪

 

…あかん、甘い。
クリームにはいけなくもないけど、アオサ海苔とケンカしてる。。

ちょっといろいろ考えようか。
まず、パスタの方から…特徴は、
1 アオサ海苔の磯の香り。
2 小柱、クリームソースの甘味。
3 仕上げの黒胡椒の香りと刺激。

 

これがメインやね。
さて、ワインに戻って。
1。ここに合うのはやっぱり海のワイン。そこから探そうか。
で、2、、、の、甘味、ベタ甘じゃなくて、ほんのり優しい甘味。ちょっと南寄りかなぁ。

 

…あ!
そういえばKさん、アルネイス(※4)にいつも海苔の香りを感じる言うてたな!
ロエロ(※5)あったよな。いってみよ♪

 

…うん。
確かに海苔の香り、わかる。
ただ、やっぱり北の冷たい(※6)酸味があるよなぁ。
ってなるとクリームソースじゃないんよねぇ。
 
戻って、3。黒胡椒。黒胡椒やと、白じゃなくて赤ワインやんね。
アリアニコ(※7)かネロダヴォラ(※8)か。。
ネロダヴォラかぁ。
いってみよ♪

 

お。
海のニュアンスあるね。
タンニンもあるけど、果実もしっかり感じられる。
胡椒の感じもしっくりくる。
うん、これいいね♪
けっこうぴったりはまってるんじゃない?!

 

…と、日々こんな感じで料理とワインのペアリングを考えています☆
メニューにも簡単に書いていますが、質問していただきますとより一層詳しい説明もいたします♪

 

※1海のワイン…海の近くの畑のワイン、といったニュアンス。海風を浴びて育ったブドウは塩気を感じたりします。
※2ヴェルディッキオ…土着品種。マルケ州で多く作られ、「魚のワイン」と言われるくらい魚介類と相性よし。
※3ジビッボ…土着品種。シチリア産。ピエモンテではモスカートと呼ばれる。英語ではマスカット。甘い香りが特徴。
※4アルネイス…土着品種。ピエモンテ産。フルーツ系の独特の香り。酸とミネラルも多く感じる。
※5ロエロ…ピエモンテのDOC。白はアルネイスより造られる。
※6北の冷たい酸味…温度ではなく、「キリッと」してるイメージ。
※7アリアニコ…土着品種。主にカンパーニァを中心に南イタリア産。タンニン、アルコール、酸が共に豊富。甘草の味わいを感じる。
※8ネロダヴォラ…土着品種。シチリア原産。アルコール度数が高く、酸味も豊富。

 

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